週2VPC
2026-08-09(日)VPC(ネットワークの土台)
1. 【予習ポイント】
- VPCピアリングの絶対ルール「推移的ルーティングの禁止」 [p.40, p.51-52]
- 要点: 2つのVPC間をパブリックインターネットを経由せずにプライベートIPアドレスで直接接続する機能ですが [p.40]、「A ⇔ B」および「B ⇔ C」が繋がっていても、「A ⇔ C」の通信(Bを中継した通信)は物理的に一切行えません [p.40, p.51-52]。繋ぎたい場合は「A ⇔ C」を直接ピアリングする必要があります [p.40]。
- VPCフローログによる通信の「可視化」とトラブルシューティング [p.41, p.245]
- 要点: VPC内のネットワークインターフェイス(ENI)を通過するトラフィック(送信元/宛先IP、ポート、パケット数、許可/拒否など)をIPレベルで記録する監査・監視機能です [p.41]。「なぜかEC2にWebアクセスできない」という障害時、セキュリティグループで拒否(REJECT)されていないかを特定するために必須となります [p.41, p.245]。
- オンプレミス接続:DX(専用線)、VPN(仮想トンネル)、Transit Gateway(中央ハブ)の使い分け [p.42, p.44, p.46]
- 要点: 接続方法を天秤にかける基準は「通信の安定性・帯域幅」と「接続数(複雑さ)」です。
- AWS Direct Connect (DX): インターネットを通らない物理的な専用線。極めて高い帯域幅、低遅延、通信の完全な安定性が必要な基幹システム移行に適合 [p.42]。
- AWS Site-to-Site VPN: インターネット上に暗号化トンネルを作る。安価かつ数時間で即時接続したい場合、またはDX開通までの暫定バックアップとして適合 [p.42, p.44]。
- AWS Transit Gateway: VPCやVPN、DXの接続数が3つ以上に増え、ネットワークがスパゲッティ状態(メッシュ状)になるのを防ぐため、中央で接続をスマートに一元集約するルートハブ [p.46-47, p.52]。
- 要点: 接続方法を天秤にかける基準は「通信の安定性・帯域幅」と「接続数(複雑さ)」です。
2. 【図解イメージ(言葉で説明)】
「AWSクラウド大国」と「オンプレミス本島」を結ぶ巨大物流網
- VPCピアリング = 「ビル間を直結するプライベート空中渡り廊下」 [p.40]
- 一般の道路(インターネット)に降りることなく、2つのビル(VPC-AとVPC-B)の間を直通で台車(データパケット)を往復させられる専用の通路です [p.40]。ただし、この廊下は「隣のビル」にしか行けません。ビルBの廊下を勝手に通り抜けて、その先のビルCへ荷物を運ぶような「通り抜け(推移的ルーティング)」は警備上の仕様で固く禁じられています [p.40, p.51-52]。
- VPCフローログ = 「各オフィスの玄関ドアに設置された入退館センサーカメラ」 [p.41]
- 廊下や部屋の入り口(仮想NIC:ENI)を通過しようとしたすべての荷物の「送り主」「宛先」「中身の種類(ポート)」を無言でレコーディングし続けるカメラです [p.41]。荷物が無事に「通過(ACCEPT)」したか、警備員(セキュリティグループ)に「門前払い(REJECT)」されたかもすべて記録台帳(CloudWatch Logs等)に書き出します [p.41, p.245]。
- Site-to-Site VPN = 「公道(高速道路)の中に設けた、自社専用の防弾トンネル」 [p.44]
- オンプレミス本島から海を渡ってAWS大国まで、一般人も走る公共の高速道路(インターネット)を利用しますが、データを頑丈な装甲車に閉じ込め、周囲から中身を一切覗かれない防弾仕様のトンネル(暗号化カプセル)を作って安全に物資を運びます [p.44]。
- Direct Connect = 「本島と大国を海底で直結する、自社専用のプライベート貨物鉄道」 [p.42]
- 一般の公共道路は一切使わず、海を越えて自社オフィスからAWSデータセンターまで、他人が絶対に入り込めない「完全物理占有のレール(専用線)」を敷いて直接荷物列車を走らせます [p.42]。渋滞(ネットワーク混雑)が絶対に起きず、時間通り(超低遅延)に大量の荷物を輸送できます [p.42]。
- Transit Gateway = 「ハブ&スポークを束ねる、大国の中央巨大ジャンクションターミナル駅」 [p.46]
- 各オフィスビル(VPC)やオンプレミス本島からの路線(VPN、DX)が何十本も増えてくると、路線同士を個別に繋ぐのは配線ミスのもとです。そこで、街の中心に超巨大な統合ジャンクション駅を置き、すべての電車(通信)を一度この駅に集約させて、スマートにそれぞれの行き先(ビルや本島)へと乗り換え・転送処理をさせます [p.46-47]。
3. 【視聴後に自分でチェックしたい項目】
- ⬜︎ チェック1: VPCフローログの「2大出力先」と使い分け [p.245]
- 有効化の手順を見た後、ログの転送先として「Amazon S3」と「CloudWatch Logs」が選べる理由(検索や即時アラートはCloudWatch、長期の格安保管はS3)を意識して確認できたか?
- ⬜︎ チェック2: ルートテーブルに記述する「ピアリング宛先」の書き方 [p.35, p.40, p.51]
- VPCピアリングを機能させるために、双方のサブネットの「ルートテーブル」に、対向先VPCのアドレス(CIDR)とターゲットとして
pcx-xxxxxx(ピアリング接続ID)を互いに書き込む必要がある仕組みをイメージできたか?
- VPCピアリングを機能させるために、双方のサブネットの「ルートテーブル」に、対向先VPCのアドレス(CIDR)とターゲットとして
- ⬜︎ チェック3: 接続数(VPC数)が増えた際、なぜTransit Gatewayが必須になるか [p.46-47, p.52]
- 「接続数が少なければVPCピアリングや個別VPNで安価に直結」し、「接続数が増加してスケールアップしたらTransit Gatewayでハブ&スポーク型(スター型トポロジー)に切り替える」という、アーキテクチャのトレードオフを論理的に説明できるか?
- ⬜︎ チェック4: Direct Connectの障害に備えた「Site-to-Site VPN」の冗長化設計パターン [p.42, p.44]
- Direct Connectという高価で信頼性の高い専用線があるにもかかわらず、なぜ安価なインターネットVPNを「バックアップ用の冗長ルート」としてあえて並列マッピングしておくのか、そのコストと可用性のバランス(信頼性の設計原則)を理解できたか?